シェリー・デニッシュさんお元気ですか？
今日(1/31）が誕生日で47才になりました。現在妊娠４ケ月になりますアリスです。実は、先週まで双子を妊娠していましたが、今月の1/14の診察とエコーで一人の胎児に異常が見つかりました。その後、セカンドオピニオンとして同じ病院で別な専門医師にも見てもらいましたがやはり異常がありました。
原因は「腹胸と臍帯のヘルニア」（殆どの臓器が外に出てしまう病気）さらに大脳の損傷がある事が分かり、とても残念でしたけどもう一人の正常に育っている子を守る為、堕胎手術をすることになりました。
殆どの臓器と脳は外に出てしまっているのに心臓と脈だけは正常に動いているため、このままだと産まれても生存が不可能とのこと、だけど母体自体は双子を身ごもっているのと同じ様にリスクをおってしまうので可愛そうだけど手術をうけることになりました。
この病気は１児の妊娠でも何万人に１人に起こる奇病で遺伝的なものでもなく原因は分からない病気だそうです。唯一の励みは、もうひとりの子が元気に育っていることです。無事にもうひとりの子が生まれたら、きちんと今回のことは話してあげるつもりです。それによって少しでも命の大事さが分かってもらえればけして無駄死にはならないと思います。

しかしながら、この手術にこぎ着けるまでもいろいろと試練がありました。本当は先週の火曜日1/23に手術をする予定でした。しかし急遽、キャンセルになりました。
原因は、子供達の位置が横から縦に3日間の間に移動をしてしまい、このまま手術をすると正常な子の羊水を傷つけ二人とも駄目になる可能性があるとのことでした。
再度、検査の上先週の土曜日(1/27）に行う事になりました。
先週の検査では、二卵性で二つの羊水にいるし位置的にも安全な場所なので手術自体はほぼ大丈夫でしょうと言われておりました。
しかし、火曜日の検査では、このまま位置が戻らないと危険な状態での手術になると言われ１８０度状況が変わってしまいました。
その日の夜は、なにがなんだか分からない状態で家に帰り、どん底に落とされた感じで悪い方向ばかりを考えていました。次の手術が行われる５日間は本当に辛かったです。
でも、そういう時に友達や会社の上司や同僚からいろいろと励ましのメールを頂いたのが心の支えでした。
お腹の子供達にも聞こえる様に病気をもっているひとりには「12週間間お腹の中にいてくれてありがとう、もうひとりの子と一緒に貴方の分まで生きるからこの子をまだ連れていかないでねって。」そして、もうひとりには「今回で貴方の兄弟（姉妹）ともお別れだけどその分一生懸命いきなければいけないんだから、手術を成功させてね。」って・・ずっと心の中で祈っておりました。
そして、先週の土曜日に無事手術を終える事ができました。
今は、ひとりの命になりましたが大きな命だと思っております。
あとは、このまま無事に産まれる事だけを望んでおります。

しかしながら、主治医の先生が「残念だけど日本の今の法律では、この様にどうしても堕胎せざる得ない状態であっても、心臓が動いている限りは生ませなければいけないようになっていて全て自己負担になるよ」と言われ、生命保険に付いている（医療保険）や社会保険が適用されず中絶という扱いになるそうです。その為全て自己負担になりました。主人がカナダ出身ですが、彼曰くこういう場合カナダなら全てカバーされて無料で手術ができるそうです。（ちなみにカナダは州ごとに保険があり産むのも全てタダです。）
ちなみに私が住んでいたとことはオンタリオ州でしたのでＯＨＩＰ（オーヒーップ）と言う保険が適用されておりました。
かと言っていきなりカナダで手術することもできず、手続き等の事も考えてしかたなく自己負担で手術をしました。
本当に、現日本は少子化だから産めや育てやって言いながら、肝心な所がまだまだ遅れていると痛感いたしました。　
また、女性が産む機械発言などもありましたが、国のために子供を産んでいる訳ではないですけどね、産む選択も産まない選択も本当は自由であり個人の選択でなければいけないとおもいます。他人が発言する事ではないはずなんですけどね。
一番大事なのは子供が幸せかどうかですよね。

でも本当に少子化に歯止めをかけたいのなら、きちんとした保障もないと安心して産む事もできないのに。。。