出産方法
自然分娩
帝王切開ではなく、腟を通して産む出産の中で、吸引や鉗子機具などでひっぱることなく生まれた出産、麻酔を使わなかった出産のことが、一般的に自然分娩と呼ばれている。
しかし、実際は産科的に数々のルーティン(慣例)処置がほどこされる。
ルーティンは、浣腸、剃毛、分娩監視装置の装着、点滴、分娩台での固定仰向け姿勢、会陰切開、会陰縫合などがあるが、施設によってその処置の数は異なる。このほか、陣痛を促進するためのホルモン剤が投与されることもある。
吸引、鉗子分娩
自然分娩で、胎児の状態が悪くなった場合、機具を使って胎児をひっぱり出す処置。
吸引器は、掃除機のホースのようなものの先に、カップがついていて、カップを産道にいる胎児の頭に吸いつかせる電動装置。鉗子器は、大きなサラダサーバーのような形をした器具で、胎児の頭を挟み、医師が引き出す。
分娩が進み、胎児の頭が産道に降りてきた時点で、陣痛がとうのいて時間がかかったり、胎児の心音が落ちたときなどに施される。
参考文献/「イマーゴ」青土社 1994