大学病院
■規模:NICU(新生児集中管理室)を備えた、機関病院になっているところもある。他の病院からリスクの高い患者が送られてくる。
■出産方法、入院施設:出産方法、母乳に対する考え方は病院によって異なる。新生児 室があるところがほとんど。
■特長:いろいろな科が揃っているので、内科などの合併症のある人や、リスクのある 赤ちゃんには安心。高い医療技術で、検査なども充実している。医師が多く、担当医が決めにくい。大学病院の教育機関としての性質上、健診 や分娩の際、研修医らが立ち合い、患者が研修のモデルとなることがある。
総合病院
■規模:100人以上が入院できる設備があり、色々な診療科が備わっている。
■出産方法、入院施設:出産方法、母乳に対する考え方は病院によって異なる。新生児室があるところが多い。
■特長:
◎大学病院と同じように複数の科目の診療が受けられるので、リスクのある人には適している。
※医師が多く、担当医が決めにくい。
※分娩の際、どの医師になるかわからないことがほとんど。
※医師によって、出産に対する考え方が異なり、医療処置も異なることがある。
病院、専門病院
■規模:20床以上のベッド数がある施設を病院という。複数の医師がいる。産婦人科専門、あるいは小児科と併設の病院など母子専門病院もある。施設内で対応できない場合には、機関病院へ送る。
■出産方法、入院施設:出産方法や、出産に対する考え方は病院によって異なる。新生児室を備えているところが多い。
■特長:
◎専門病院では、出産法に特徴をもたせているところもある。
◎医師の数が少ない病院では、担当医を指名することも可能。出産に立ち合ってもらえることもある。
※担当医が決められないこともある。
※医師によって、対応が異なることも。
診療所
■規模:ベッド数19床以下。医師1人以上の施設。
一般に○○産婦人科、○○医院、クリニックと呼ばれている。医師の数が複数で、分娩数の多い施設もあるし、医師ひとりで帝王切開ができない、あるいは分娩を扱っていない施設もある。施設内で対応できないケースは、総合病院や機関病院に送る。
■出産方法、入院施設:出産方法や出産準備クラス、サービスに特徴を持たせている施設が多い。母子同室も可能。入院者の数が少ないので、食事に特徴を持たせているところもある。
■特長:
◎地域に根差しているので、通院に便利。
◎院長の考え方で出産方法や診療の仕方などに特徴が出やすい。
◎医師も特定できることが多く、診療時間も比較的長いところが 多い。
◎アットホームな対応。
※リスクのある人には不向き。
※夜間や休日など、スタッフが十分揃っていない場合もある。
助産院
■規模:助産師が開業している医師のいない施設。助産師の自宅である場合が多い。助産師、スタッフの数は施設によって異なる。施設で対応できない場合には、嘱託医や病院に送る。
■出産方法、入院施設:薬剤などにほとんど頼らない自然なお産。ラマーズ法や夫立ち 合いをとり入れている。アクティブ・バースや水中出産をとり入れているところもあ る。ほとんどが、母子同室、母乳をすすめている。
■特長:
◎助産師が健診から出産、産後まで一貫して診てくれる。
◎自宅出産に近いアット ホームな雰囲気。
◎食事にも気を使っていて、家庭の味が楽しめる。
◎退院後も、母乳相談 にのってくれるなどつながりが深い。
◎医師がいないので、健康な妊婦だけが出産できる。
※逆子の対応ができない施設 もある
自宅
■規模:自宅に助産師を呼んで出産する。
■出産方法:自分で出産方法を決める。お風呂なども使える。
■特長:
◎自宅でくつろぎながら、リラックスして出産できる。
◎医療施設やスタッフへの気がねもない。
◎家族揃って出産を迎えることができる。
◎赤ちゃんとずっといっしょに過ごすせる。
◎究極の自然分娩。
◎健康な妊婦でなければできない。
※分娩中に何か起こった場合は、病院へ移動する。
※産後、家族の協力が不可欠。
※自宅に出張してくれる助産師の数が少ない。
参考情報
babycomアンケート「産院選びとインフォームド・チョイス」
産院を選ぶにあたって、どのような情報を集め、どのような基準で選んだか、またその際にどんな情報を欲しいと思ったか。