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卒業宣言をしたのですが、私が言った「乳幼児のしつけ」という言葉が、あまりにも誤解されて受け取られてしまったので、晶さんとパラダイスさんへのご返信を別スレッドとして立てさせていただきます。
このスレッドに私が返信することはできませんので、失礼があればお許しください。ただ、あまりにも誤解されてしまいましたので、できれば御説明したいと思いました。
私がいう「乳幼児のしつけ」には、何の残酷なところもありません。それは、言葉によるコミュニケーションを可能にするというだけのことです。こういう立場から田中喜美子さんの本を読んだとき、それは非常に納得のいくものだったという、それだけのことです。
私の家では、赤ちゃんを泣きっぱなしにしておいたことなどありません。というより、赤ちゃんは無駄には泣かないのです。私が知る乳幼児は、思いやりのある小さな賢者ばかりでした。乳児の賢さや優しさに驚くことばかりでした。私には子どもはいませんが、私の家には親戚の子どもがしょっちゅう出入りしていましたし、私の妹は二人子どもを育てています。実際に私が見てきた子どもの多くが、そうだったということです。そういう「乳幼児のしつけ方」もあるということを御紹介したいのです。
晶さん、ご返信ありがとうございます。晶さんのような方がいらっしゃるからこそ、私はこのサイトに夢中になってしまいました。晶さんが私を追い詰めたなんてとんでもないことです。真剣に一緒に考えて下さる方がいらっしゃることが、どれほど大きな喜びであることか。心から感謝いたします。
晶さんがおっしゃるような母性剥奪の状態は、本当に気の毒なものです。私がいうのは、そういうことではありません。もともと、子どもの寝かしつけに苦労するという話から始まったので、田中さんの説を御紹介したのですが、ここでは、ちょっとそれは別のこととさせてください。添い寝がいいかどうかという議論になっていますが、それも別のこととして、まず、私の母親がいう「乳幼児のしつけ」を紹介させてください。
私の母は助産婦ですが、とにかく「赤ちゃんは賢い。大人よりずっと賢い。」と言います。そして、赤ちゃんを一個の人格として尊重しなければならないといいます。母は、こと乳児に関してはホンモノのプロで、母が抱けばどんな赤ちゃんでも大人しくなります。この点は、本当にすごいです。
そこを褒めると「そらそうや、私は赤ちゃんを絶対下に見ない。一個の人格として尊重する。それが赤ちゃんにわかるだけや。」と言います。
ですから、私の家では、「どうせ赤ちゃんにはわからない」というような対応をしません。とにかく、生まれたばかりのときから、何でもきちんと赤ちゃんに説明します。そして、赤ちゃんに対しても絶対に嘘をつきません。誤魔化したり裏切ったりすることは決してありません。それは、大人に対すると同じように決してしてはいけないことでした。
だからといって、別に堅苦しいわけでもなんでもありません。普通に赤ちゃんを可愛がるだけのことです。
たとえば、私が乳児だったとき、風呂屋に連れて行くと、母はまず私をベビーベッドに寝かせて、先に体を洗いに浴場に行ったといいます。昔はみんなそうしていました。
そのときに、「ママは、先に体を洗ってくるからね。いい子にして待っていてね。」と声をかけてから行くのですが、ときどきあわてて忘れることがあったと言います。そうすると、必ず私は大泣きしていたというのです。声をかけてからいくと、一人でニコニコして待っていたそうです。そのときに、「ああ、本当に赤ちゃんは言っていることを理解しているのだ」と改めて思ったといいます。
かといって、私は母の方針だけで育てられたわけではありません。母は、絶対に子どもに手をあげたり怒鳴ったりしたくなかったといいます。子どもには言い聞かせればわかると言っていました。それは、母の実家のやり方で、みんなそうして育ったといいます。家の場合は、父が子どもは叩いてしつけるという考え方をしていましたので、私たちがそのように育ったわけではないことも付け加えておきます。
完全に母の方針で育てたのは、従兄弟のKでした。私が17歳の時に叔母夫婦が、生まれたての子どもを連れて近所に引っ越してきました。叔母は父の異母きょうだいで私と7歳しか離れていませんでしたし、母とは20歳近い差がありましたから、母を実の母親のように慕っていました。まだ若かったこともあり、母のいうことをそのまま実行していました。
Kが9ヶ月のとき、火傷をしたことがありました。母もいっしょに医者に連れていったのですが、診察前に「お医者さんにばい菌をやっつけてもらおうね。痛いけどがんばってね。」と声をかけたら、火傷したところを消毒されても目をつむって泣きもせずに我慢したそうです。母は「この子、火傷のところをゴシゴシされても泣かへんかったのよ。」と驚いていました。
また、Kが一歳のとき母親が目を離したすきに足を怪我したことがありました。そのときも私の母が一緒に医者に連れていったのですが、そのときはKは大声で泣いたそうです。それを見て、母は看護婦に「あんた、あんたがソコ触ったときにこの子が泣いてるのがわからんの。この子がソコを触ったときだけに泣くということは、そこがおかしいんや。Kは無駄泣きはせえへん。レントゲンとって!」と言ったそうです。そして、たしかにソコの骨が折れていました。
Kは、早い段階で大人に対しても優しさや気遣いを示していました。私などもその頃は生理痛がひどかったので、「お姉ちゃんポンポンが痛いの。」というと、頭やお腹をナデナデしてくれたものです。
トマトさんの育児日記を読ませてもらって、タータンの様子を知り、「ああ、Kだ。これはKだ。」と思いました。トマトさんの育児と私の母親の育児の仕方は似ています。(ごめんね、トマトさんダシにして。でも、きっとみんなの役に立つと思うの)
乳幼児とは、言葉でコミュニケーションをとることができます。そして、うまくコミュニケーションがとれていれば、怒鳴ったり叩いたりする必要はないのです。生理的な欲求は満たさなければいけません。気持ちの悪い状態で放置されて、泣き喚かないと世話をしてもらえないようにしてはいけないと思います。そういうところをきちんと押さえていれば、自分の「言葉」に耳を傾けてもらっていることがわかれば、子どもは無駄に泣きません。
母は、母親が精神的に安定していることが何よりも重要だと言います。母親が神経質になっていると子どもも神経質になります。そこに悪循環が生まれます。
田中喜美子さんが言っているのは、そういう悪循環を止め、言葉によるコミュニケーションを可能にするということです。そういう目であの本を読み直していただけると、違った解釈が可能になるかもしれません。特に、いいっぱなしにしているのではなく、通信教育をされているようで、無責任に育児放棄を勧めているということではないのです。(Kでさえ夜泣きはしましたので、そういうときはどうすればいいか知りたかったからでもあります。今考えれば抱いたり降ろしたりするより、抱き上げずに静かに子守唄を歌って胸をトントンしてやった方がよかったように思います。)
私のようなものがこのようなことを言うと、「私の育児が間違っているというの」「子どももいないくせに偉そうに」と言われるかもしれません。しかし、大切なお子さんのことです。うまくいっていないと思ったときには、軌道修正することも大事だと思います。もちろん、お子さんの個性ということもありますし、病気がある可能性もあります。いろんな可能性を検討しなければいけないのではないでしょうか。
ちょっとしたボタンの掛け違いでうまくいかないこともあります。
また、田中さんの本にひかれたのは、私が知っているのは主に専業主婦の子育てだったからでもありました。十分に子どもに手をかける時間がない人はどのように子育てすればいいのか、そういうことを知りたかったからでもあります。
そういう意味で、未久さんの子育ては、私にとって興味深いものでした。シングルで、超多忙でありがなら、どうやってお子さんとの関係を築き、お子さんを元気で賢い子に育てていくのか。未久さんは見事にそれをやっていました。だからこそ、みんなが喝采したし、未久さんの育児日記を楽しみにしていました。
未久さんの育児日記を読んで、たとえ保護者が一人しかいなくても、親族の手を借りることができなくても、母親が前向きに生きていれば子どもは超元気に育つのだとわかりました。どこがいいのか、どうやればうまくいくのか、ヒントのようなものを探っていましたが、今では未久さんの育児日記は見られなくなりました。
私にとっては、とても残念なことでした。
話が飛んでしまいましたね。私が言いたいことは別にあったのですが、とりあえず私が残酷な育児放棄を推奨しているように受け取られているのがわかりましたので、その点だけ訂正させていただきます。
パラダイスさん、パラダイスさんが母の育児に感心を寄せてくださったので、この投稿をする勇気がでました。心から感謝いたします。
この四年間、励ましてくださったみなさん、本当にありがとうございました。心からの感謝をこめて。
- もっと人を信じてみようと思います。 - 晶 - 2007年10月22日 18:32:36
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たんぽぽさん、返信が遅くなってすみません。
「乳幼児のしつけ」に関して色々と教えていただいてありがとうございました。
でも正直言うと、私には子供がいないし、乳幼児と接したことがほとんどないので、頭では理解しても、まだ気持ちがついていけないというのが今の正直な気持ちです。
もし実際に子供が出来たとしたら、赤ちゃん慣れはしてないし、変に完璧主義者だったりして、些細なことでもきっと悩むと思います。今まで自分のためだけに好き放題生きてきた私がどうなるか検討もつきません。
その時は、たんぽぽさんの言葉を思い出しますね。
それと、もうひとつだけ。
私は東京という閉鎖的な街で育ったせいか、それ以上に閉鎖的な両親に育てられたせいか、家族以外の人を中々信用出来ずに今までやってきました。
前にも書きましたが、その人のことを考えて本気で叱ってくれる人が世の中にどれだけいるかと思ってしまうのです。
時に人は自己顕示欲を満足させるために人と関わろうとします。
時に人は自己喪失感を相手を責めることによって埋めようとします。
そこから伝わるのは愛ではなく、何かに対する怒りです。
だから自分は、よっぽどの覚悟がない限り、人と深く関わることはやめようと思っていました。もし覚悟を決めて関わるのなら、相手になじられようが殺されようが、最後まで関わり続ける。その人のためではなく、自分がその人と関わりたいから関わるのです。その覚悟が家族以外はどうしても出来ないので、人の家族に口出しすることが出来ないでいたし、人の好意も信じられないでいました。
でも、今、もっと心を開いて人を信じてみようと思います。
ここには色んな人がいます。
自分の流産体験から、一人でも多くの人が遠回りをせずに妊娠出来るようにアドバイスを続けている人。
夫に虐待されている人に、本気で自分の家まで来いと言ってくれた人。
私は、世の中にはこんな人もいるんだと感動しました。
そして、たんぽぽさん、あなたもそのうちの一人です。
私はこのボイスで初めて内面的な話がしたいと思いました。
そして「人間は結構すてたもんじゃない。もっと人を信じよう」と思いました。
たんぽぽさんが私をそういう気持ちにさせてくれました。
だから、もう少しお話したかったけど、今度はまた別の場所で多くの人を幸せにしてあげてください。
今まで本当にお疲れ様でした。
ありがとうございました。
たんぽぽさんの幸せを祈っています。