プロに教わるお金のレッスン Lesson4

夢のマイホーム
購入前に確認するポイント
(1)

夢のマイホーム。購入はしたいけれど、金額も大きいだけに迷うポイントも多いですよね。 賃貸で住み続けるのか?家を購入するのか?というそもそもの点から迷われている方も増えてきています。 今回は、マイホーム購入に関して、よくあるご相談をまとめてご紹介いたします。


.....賃貸で住み続ける?それとも購入?

.....頭金は入れるほうが得?

.....変動金利と固定金利の違い

.....固定金利の種類


夢のマイホーム 購入前に確認するポイント(2)
 ・毎月の返済額の目安は?
 ・住宅ローンを組む年齢の晩婚化
 ・団体信用生命保険をうまく活用する!
 ・まとめ マイホーム購入前のポイント


掲載:2018年6月1日
一昔前までは家を購入する理由として、結婚や出産といったライフイベントが大半を占めていましたが、現在では土地の価格が下がっている現状もあり、あえて賃貸で住み続ける方も増えています。
賃貸で暮らすのも、購入するのもそれぞれ一長一短なので、メリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

メリットデメリット
賃貸派子どもがいる間は広い家、老後は小さめの家など好きなタイミングで住み分けができる・老後も家賃を払い続ける必要がある
・仮にご夫婦どちらかに万が一があっても家賃は変 わらず払い続ける必要がある
購入派ローンが払い終われば、自分の資産となる・維持費がかかる(修繕費用など)
・転勤があった際に、負担となる可能性がある
賃貸派の場合、いつでも移動できる、自宅に縛られないことが大きなメリットになります。そのことから、転勤が多いご家族は賃貸を選択される方が多いです。
一方、購入派の場合、ローンの支払いが終われば自分の資産になることです。
このように、それぞれのご家族のライフスタイルによって、合う住まいはどちらなのかを考えてみるとよいでしょう。


住宅購入には住宅ローンを組むことが一般的ですが、その際に多くの方が悩むのが、頭金の問題です。
今ある資産のうち、どの程度を頭金に回すのが良いのか?という点です。
頭金を増やせばその分、借り入れ額を減らすことができますので、支払う利息も減ることになります。そのため、少しでも多く頭金を入れたほうが得と思われがちですが、今の低金利の時代の場合、あまり大きな頭金を入れないほうがお得になるケースもあります。

その理由は、「住宅ローン控除」の存在です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを組んでから10年間適用され、その間住宅ローンの残債×約1%が還付されます。
現在の金利情勢を考えると、1%未満で住宅ローンを借りている方も少なくありませんので、ローンの利息よりもローン控除の方が有利となることがあります。 こういう方の場合は、頭金を入れて住宅ローンの残債が最初から少なくなってしまうのであれば、住宅ローン控除の適用期間中は頭金を残しておくほうが有利ですね。


今度は住宅ローンの組み方についてです。
住宅ローンの組み方は大きく分けて2種類、変動金利と固定金利があります。
どちらのローンを組むべきなのか?というご相談もよくいただくご質問の一つです。

メリットデメリット
変動金利金利が低いうちは、固定に比べ て月々少ない金額ですむ金利が上昇した場合、月々支払う額が増える
固定金利ずっと月々一定の金額のまま金利が上昇しなかった場合、変動より払う金額が増える
名前のとおり、変動金利とは金利が変動すること、固定金利とは金利がずっと固定のままです。
金利が低いほうが返済額も少なくて済みますので、収入がそれほど高くない若いご世帯などは変動金利で組もうと考えている方が多い傾向にあります。 その場合注意しなければならないのが、将来金利が上昇した場合、そのときの固定金利より月々の返済金額が高くなる可能性があるということです。
変動金利は、今後の金利情勢によって月々の支払いも変わるため、将来設計に影響が出る可能性があります。
現在の金利情勢を考えると、固定金利のほうが安心して将来設計ができるかと思います。


固定金利は大きく分けて、「民間銀行の固定化ローン」と「フラット35」の2つに分けられます。
民間銀行の固定化ローンは、当初○年固定金利と全期間固定金利に分かれます。当初○年固定金利は、決められた期間のみ金利が一定で、その期間が過ぎると変動金利に自動的に切り替わります。
一方、フラット35 は、ひとことでいうと“数ある住宅ローンの商品の中のひとつ”で、「銀行」と「住宅金融支援機構」がコラボした住宅ローンで、全期間固定金利のみとなります。
よく質問を受けるのは、「審査に通りやすいのはどこですか?」ということです。 これは、基本的にフラット35 が通りやすくなっています。この審査基準は年収や勤続年数、ローンを組む際の年齢などによって審査されます。

フラット35 で組む場合のポイントとしては、

・個人事業主などの審査が厳しめな方
・連続勤続年数が1年未満の方
・健康状態に不安があり、銀行の住宅ローンの団体信用生命保険に加入できない方

こんな方は、フラット35 で検討するとよいのではないでしょうか。


(文・小関美代子/ ファイナンシャルプランナー)

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プロに教わるお金のレッスン インデックス

1.妊娠出産でかかるお金・もらえるお金

2.子育て世代の貯まる家計管理のコツ

3.わが家流・教育資金の賢い貯め方

4.夢のマイホーム、購入前に確認するポイント

5.子育て世代の賢い保険の選び方

6.家族の未来をつくるライフプランニング

フラット35(住宅金融支援機構)

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