食いしんぼうのための絵本・親と子どもの本棚、ルピナスさん

babycom 親と子どもの本棚

地球を感じる絵本

物語の主人公の目には、何が見えるの?
木々のざわめき、水のせせらぎ、太陽のまぶしさ。
この地球上に生きる、動物たちの尊いいのち。
私たちのいのちの糧になってくれる植物たち。
さあ、絵本をひらいて、地球のいのちにつながろう。

ナビゲーター:森 ひろえ

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子どものころ、むせかえる夏の暑さのなかに、
はてしなく長く思える時間があった

 私はふと、私の知らない息子ひとりの時間を想った。 絵本の中に、男の子が蹴る砂ぼこり、ざわめく木の声、子どもの頃感じた夏休みの光と影・・・。 虫の声までも聞こえてくるようだ。

 そうだ。子どもの時、何かに夢中になっていたその時、こんなむせかえる夏の暑さの中に、はてしなく長く思える時間があった。 たったひとりで何かを真剣に求めることの大切さに気付いたのは、大人になって、それもつい最近のことのように思える。

  ひとりはさみしい。そう思えばさみしい。でも、大人数で遊ぶ楽しさを知ってしまっても、ひとりの時間を楽しく過ごすことができる子は、自分を大切にできる子は、きっと友達も、友達と一緒に過ごす時間も、大切にできる子になる・・・、そう私は信じてる。

「ただいまー! お母さん トンボいっぱいつかまえたよー。ちょうちょも3コ。アゲハは逃げちゃったけどね」。見ると、息子の後ろに近所の男の子ひとり。 「あれ? 友達もひとりつかまえた?」息子とその男の子は、顔を見合わせてにやっと笑い、今度は2人の時間を楽しみに、また駆け出して行ったのだ。

(文・森ひろえ)


おおきなきがほしい
さとうさとる/文 むらかみつとむ/絵 偕成社 ¥1,080-

もし、大きな大きな木があったら、まずは太い幹にはしごをかけよう。三つに分かれた枝の先には…? どんどんふくらむかおるの夢。大きな木の上の小屋の四季に、いったいどんな楽しい出来事がおこるのだろう。

おなかのすくさんぽ
かたやまけん/作 福音館書店 ¥864-

真っ白いシャツを着た男の子が、動物たちと散歩する。そして、みんなでいろんな遊びに熱中する。泥だんご、歌いながら洞窟探検、ごろごろ転がって川に入って…。生き物はみんな散歩をする。空も、地面の上も、水の中も。続きを読む

ルラルさんのにわ
いとうひろし/作 ほるぷ出版 ¥1,296-

ルラルさんのじまんは、芝生の大きな庭。毎日手入れを怠らず、侵入しようとする動物達は、得意のパチンコで追い払う。そこにワニがやってきた。ワニの言うまま芝生に寝そべったルラルさんは、あまりのきもちのよさに、うっとり。続きを読む

やまのかいしゃ
スズキコージ/作 かたやまけん/絵 架空社 ¥1,728-

ほげたさんは、子どもが出かけても、目覚ましがジャンジャン鳴っても、ぐうすうぴい。やっと会社に出かけたのはお昼過ぎ。忘れ物だらけでも 電車を間違えてもなんのその。着いた山奥の駅で、ほげたさんは…。

ゆきのひ
エズラ・ジャック・キーツ/文・絵 きじまはじめ/訳 偕成社 ¥1,296-

ピーターは、ひとりで雪の世界へ。ひとり、雪に足あとをつけ、棒で線を描き、大きな雪の山をすべりおりるのだ。太陽の光が当たる雪の、白だけではない輝きには、雪で遊ぶ子どもの心の色までもが描かれているようだ。

雨、あめ
ピーター・スピアー/作 評論社 ¥1,512-

大きな傘をさして雨の中に飛びだす姉弟。2人の遊びを見ていると、幼いころの雨あそび、その時の光やにおいまで蘇ってくるようだ。続きを読む

いっしょにきしゃにのせてって! 
ジョン・バーニンガム/作 長田弘/訳 端水社 ¥1,728-

男の子の汽車に次々と乗ってくる動物たち。ぞう、あざらし、つる、とら、しろくま…「ぼくのきばをきりおとして、ぞうげにするひとがいる」。汽車は動物たちの悩みも一緒に乗せながら、様々な景色の中を通りぬけていく。

ぽとんぽとんはなんのおと
神沢利子/作 平山栄三/絵 福音館書店 ¥972-

ふゆごもりの穴の中。生まれたばかりの双子のこぐまと母さん。しずかなほら穴に、時折外の気配が届いてくる。泉のように次々と湧いてくる「あれはなに?」。子どもは一つひとつ答えてくれる人の愛情を感じながら大人になっていく。続きを読む

ヒッコリーのきのみ
香山美子/作 柿本幸造/絵 ひさかたチャイルド ¥1,080-

おなかいっぱい、ほっぺたいっぱい食べた後は、木の実を土の中に隠すんだ。春、ビーバーの子が土に隠していたヒッコリーの芽が……。続きを読む

ことりをすきになったやま
エリック・カール/絵 マクレーラン/文 偕成社 ¥1,512-

雨や風しか知らない岩だらけの山は、初めて触れた小鳥のやわらかさが恋しくなる。巣作りができず、食べ物もない場所にはいられないと言われた岩が流す涙は、ある時小さな川になる。そして春、小鳥は一粒の種をくわえてきて…。

たのしいふゆごもり
片山令子/作 片山健/絵 福音館書店 ¥1,296-

りすと拾った木の実。おじいちゃんのはちみつ。かえるととった魚。「こんなにたくさんたべものをくれたもり、はやし、かわ、ありがとう。いただきます」。やまねの子と摘んだ綿でつくったまくらで、くまの子と一緒に長い冬の夢を。

おおきいツリー ちいさいツリー
ロバ−ト・バリー/作 光吉夏弥/訳 大日本図書 ¥1,404-

ウィロビ−さんのお屋敷に届いた大きなクリスマスツリーは、天井につかえて先が弓なりに曲がってしまう。ちょんぎられたツリーの先は、こま使いのアデレードへ。またつかえた部分は切られて次々に小さな動物の手に渡って…。続きを読む

ゆかいなかえる
ジュリエット・キープス/作 いしいももこ/訳 福音館書店 ¥1,080-

春は、眠っているものたちが目をさます季節。おたばじゃくしいのちはたまごから生まれてくる。おたまじゃくしはかえるに変身。いつも田んぼや川にいるきれいな白い鳥はかえるを食べる。冬が来ればあたたかい土の中で眠るらしい…。子どもが初めて見る世の中は、「?」と「!」で満ちている。続きを読む

ルピナスさん ちいさなおばあさんのお話
バーバラ・クーニー/作 かけがわやすこ/訳 ほるぷ出版 ¥1,404-

海を見下ろす丘の小さな家に住み、おじいさんと約束したことを、幼いころからずっと心のどこかで想いながら過ごしてきたルピナスさん。それは“世の中を美しくするために何かをする”こと。とうとうそれを実行する時が…

森のいのち
小寺卓矢/文・写真 アリス館 ¥1,512-

舞台は北海道の森。木の死と再生をくり返し、受けつがれてきた森のいのちを、迫力ある写真とことばで味わおう。写真の中から、この森に住むものの息づかいが伝わってくるようだ。いのちあるものに無駄などない。

きょだいな きょだいな
長谷川摂子/作 降矢なな/絵 福音館書店 ¥972-

「あったとさあったとさ きょだいな○○があったとさ こどもが100にんやってきて……」わらべうたを口ずさむように、転がったり眠ったり、ぴょんぴょん跳んで地球と遊ぶ子どもたち。全頁にいるキツネの子も探してみよう。続きを読む

はるにうまれるこども
にしむらかえ/作 絵本館 ¥1,296-

自分のこと。家族のこと。世界のどこかで起こっていること。どこの国でも、人が感じる小さな幸せは、似たようなものなのかもしれない。世界を感じる心の目を持てば、きっと心だけは、どこにでも行くことができるはず。続きを読む

におい山脈
椋鳩十/作 梶山俊夫/絵 あすなろ書房 ¥1,512-

「そもそもゴミというものは、人間がつくりだしたものですぞ。自分でつくりだしたものをきらうとは、おかしなはなしですなあ。」人間のきらいなもので、新しい山をつくる動物たち。そしてゴミ山脈と人間との戦いが始まり……。

あいうえおの き
レオ=レオーニ/作 谷川俊太郎/訳 好学社 ¥1,572-

言葉を覚えた文字たちは、一番伝えたい言葉を考えた。“ちきゅうにへいわを すべてのひとにやさしさを せんそうはもうまっぴら”続きを読む

モミの手紙
ロバート・フロスト/作 テッド・ランド/絵 みらいなな/訳 童話屋 ¥1,620-

町からクリスマスツリーを買い付けに来た商人。木・土地・人の価値までもお金に換算されることに慣れてしまったのは、いつ(何歳)からだったんだろう。続きを読む
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