子どもを産むのはあたりまえのこと?
鈴木良子さん(フィンレージの会会員)
自助グループとは、参加している者同士が互いに尊重しあい、助け合うセルフヘルプ・グループのこと。
現在、不妊に関するグループは各地にいくつもありますが、不妊についてまだあまり語られることのなかった10年数前、日本でははじめてできたグループがフィンレージの会でした。
この会は『不妊---いま何が行なわれているか』(晶文社)という本の翻訳、出版がきっかけとなって集まった女性たちが、不妊について語り合う場をつくろうと1991年に自助グループを発足しました。いくつもの不妊に関するグループがある中で、フィンレージの会は「子どもがいてもいなくても差別されない社会」をめざし、「子どもを産んで一人前」という世間の思い込みに対して、そうではないときちんと伝えることを基本に活動を展開しているのが特徴です。
会報で会員への情報発信をしているほか、グループ・ワークなども行なっています。メンバーたちは、2002年の「世界不妊月間ジャパンプログラム『レッツ・トーク・不妊!』」というイベントにもかかわっています。
そのひとり鈴木良子さんは、厚生科学審議会の生殖補助医療部会の委員でもあります。