私の出産体験記

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海外での出産と育児事情


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ロサンゼルスのお産事情(1)

NATSUMEさん ロサンゼルス郊外パサデナ在住(1997)

E ロサンゼルス効外のパサデナ(Pasadena)という街に滞在しています。
ロサンゼルスのダウンタウンから20分程度のところで、近年では治安の悪いダウンタウンを嫌う日本人も多く住んでいるようです。大学や美術館もあり、閑静な郊外の街といった印象です。
お正月に毎年行われる大学フットボールのRose Bowlとそれに先立って行われるパレードのRose Paradeは全米的に有名です。今年はカール・ルイス等もパレードに参加しました。
こちらでの出産は、初産で不安がない訳ではなかったのですが、やはり子供の誕生の喜びを一緒に分かち合いたいという思いから、決意しました。

状況、情勢が変化しておりますので、参考情報としてお読みください。

ロサンゼルスのお産事情(1)

定期検診・ホームドクター
産婦人科
出産病院(見学)

ロサンゼルスのお産事情(2)

出産
LDR
出産に立ち会うことについて

ロサンゼルスのお産事情(3)

Discharge
小児科


定期検診・ホームドクター

 こちらの医療システムは日本とだいぶ異なります。まず、最初にホームドクターを決めなくてはなりません。ホームドクターは内科等一般的な事を診てくれる先生です。
産婦人科等の専門的なことはすべてホームドクターから紹介状を書いてもらった上で、診てもらうことになります。したがって、我々の場合もまず、ホームドクターに診てもらって、産婦人科の先生の紹介状を書いてもらいました。

 ここで問題は、誰をホームドクター、専門医に選ぶかということです。日本語のできる先生がいればいいのですが、そうでない場合は、知り合い等に聞いて評判のいい先生を探すことになります。我々はこちらのNativeの人に聞いて決めました。また、先生によっては新規の患者はとらない場合もあるので、注意が必要です。


産婦人科

 obstetrician and gynecologist が正式な名称ですが、一般には略して OB/GYNもしくは、頭だけとって、O.B.といいます。発音はアルファベットをそのまま読みます。(「オー・ビー ....」)
 我々の場合は妻がこちらに来た時点ですでに妊娠後期に入っていたため定期検診は2週間に一回のペースで、臨月に入ると1週間に1回のペースでした。始めて産婦人科を訪れたときの印象は、日本の病院のように待合室で多くの患者さんが待ちくたびれているというような光景がなく、静かで人けの少ないオフィスのようであるというものでした。

 受付の女性もフレンドリーで笑顔で受付を済ませた後、まず看護婦さんが来て、初めての場合は、予め記入しておいた問診表をもとに体調のチェックを口頭で確認しながら行います。日本での診察時に事務的に項目を埋めていくのに対し、こちらは細かく時にはユーモアを交えたり、同情を示したりしながら、大変丁寧にチェックします。一時間ほど時間をかけてやってくれました。
 若干の不安があったものの、このような対応はとても好感が持て、看護婦さんはもとよりドクターや病院に対する信頼感が生まれたように思います。
 いよいよ次はドクターの診察です。始めてあった時、握手を交わした彼の手はとても大きく暖かく感じました。白衣からのぞくネクタイは丁度ハロウィンの時期だったのでオバケカボチャが所狭しとデザインされたとてもかわいらしいもので、何となく病院という固い雰囲気の中でほっとできる一つの材料のように思われました。

 看護婦さん、先生共にこちらの分からないこと疑問点などを質問すると丁寧に答えてくれます。英語を母国語としない私達は、予め疑問点等をピックアップしておき、すぐ質問できるようにしておきました。
 日本の病院から英文で診断書を書いてもらって持参したのですが、やはり国が変わるとチェックする項目も若干変わってくるので、結局、エコーを含めて一通り検査をやりなおしました。また、こちらでは妊娠3か月頃に羊水検査をすることはかなりポピュラーなようです。
 検診は完全予約制で待たされるといってもせいぜい20分が限度です。診察室は個室になっており、他の患者さんの話し声等は全く聞こえず、プライバシーは極めてよく保たれていると感じました。日本ではカーテン一枚で隣の診察エリアと仕切るれていて、隣の患者さんと先生の会話が丸聞こえのような所もあるようで、随分と違うと感じました。

 産婦人科のオフィスには出産後に赤ちゃんの写真を送ってくる人がたくさんいてその人たちかのかわいい赤ちゃんの写真が掲示板に所狭しと貼ってあります。中にはクリントン大統領と一緒に写っている赤ちゃんの写真もありました。12月には赤ちゃんたちの写真がクリスマスツリーに飾られ、彼らの仕事が幸せであることが想像できます。


出産病院(見学)

 産婦人科の先生のオフィスは日本で言うと病院と診療所の中間のようなところで実際の出産は、べつの病院で行います。病院によっては、出産予定者のために見学を受付けている所があり、我々の出産予定病院も月に2回見学のための時間を設けており、見学に行ってきました。これはどんなところで出産するのか実際に見ることができ、非常によいシステムだと感じました。

 指定の時刻に病院に行くとたくさんの妊婦が夫と二人で来ています。ほとんどが夫同伴で一人で来ている人は見当たりません。まず、大きなホールに集まりクッキーと甘いジュースのサービスを受けオリエンテーションが行われます。一通り、スライドや手渡された資料で病院のポリシーやシステム設備等が説明されます。その後に実際に病院内の見学が行われます。出産する部屋、入院する部屋、新生児室等を何グループかに分けて、係の人がツアーコンダクターさながらに連れて説明しながら案内してくれます。妻は(特にアメリカの人の間にあっては)小柄であるので後ろの方から見えにくい場所などは、前へ出ることが出来るよう他の人たちが率先して場所を空けてくれたりしました。病院は清潔でとても静かでした。外観やロビー、売店等は格式のあるホテルを思わせるような建物であるのに対し、病院や出産をする部屋は広く、機能的であることがよく分かりました。このような病院で出産する事ができて良かったと思われます。

掲載:1997年


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安産と楽しいマタニティライフに役立つ101用語を解説。 監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長





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