2007年8月掲載
| 教えて!上田さん3
データで見る「子どものライフスタイル」
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●夜10時以降に就寝している1歳児が3割も
1歳から5歳の男女別の就寝時間を見ると、夜10時以降に寝ているのは1歳児で約3割、2、3歳児になると4割強にもなります。もはや “夜更かし型赤ちゃん”はめずらしくありません。こうした子ども達は保育園や幼稚園へ通うようになると、慢性の睡眠不足状態になり、朝起きるのが困難で、園での活動も活発に行えなくなる可能性も。早めにおふとんへ入るよう、上手に促すようにしたいものです。
就寝時刻別人数割合【1〜5歳男児】
就寝時刻別人数割合【1〜5歳女児】
いずれも本州・九州で調査 出典:「子どものからだと心白書2004」
●夜更かしをして何してる?
夜遅くまで起きている子ども達が何をしているのかと言えば、3割はテレビやビデオを視ているよう。これは両親が視ているからつられて、というのが多いのでしょう。子どもの就寝時間になったら一度テレビは消して、寝室へ促すなど、一定のルールが必要なのかもしれません。
午後10時以降の活動【1〜5歳男児】
午後10時以降の活動【1〜5歳女児】
いずれも本州・九州で調査 出典:「子どものからだと心白書2004」
●朝、なかなか目覚めない身体と心
起床してから朝食までの時間の子ども達の半数は、テレビを見ているか何もしていないことがわかりました。身体を動かさず、ぼんやりとしている子ども達が多いよう。夜更かし型が増えるにつれ、朝から元気に活動できる子は減っているようです。
朝食前の活動【1〜5歳男児】
朝食前の活動【1〜5歳女児】
いずれも本州・九州で調査 出典:「子どものからだと心白書2004」
●「自分は元気がない」と感じている子どもは多い
「元気?」。挨拶がわりにも使われるこの問いかけに、迷いなく「元気!」と答えられる子ども達が少なくなってきたよう。それは年代が高くなるにつれ増加傾向にあり、特に女子は男子よりもどの年代でも1割ほど多く現れています。
児童・生徒の感じる自分の体調:元気さ【男子】
児童・生徒の感じる自分の体調:元気さ【女子】
出典:「子どものからだと心白書2004」
●恒温動物になれない子ども達の出現!?
からだの“おかしさ”として大きな問題になっている低体温。起床時の体温を見ると、低学年の女子の4割近くが36度以下。「元気がない」と感じている女子が多いというデータがありましたが、これと関連があるのかもしれません。身体がなかなか目覚めず、眠気やだるさを感じているのかも。
逆に、下校前になると体温が37度以上に上がっている子ども達が多いこともわかります。朝は体温が低かった低学年女子に一番その傾向が高く、約半数が37度以上。一日の内に体温の変動の振幅が大きく、体温調節がうまくいっていないようです。
起床時の体温
下校時の体温
徳島県海部郡の小学生の腋窩温分布(2004年10月13日、野井、土田らによる調査)出典:「子どものからだと心白書2004」
Interview 専門家インタビュー3
正木 健雄(日本体育大学名誉教授/子どものからだと心・連絡会議議長)
子どものからだと心がおかしい!?身体が変わることで低下した“生きる力”