アメリカの助産婦関連の団体Midwifery Todayからのレーポートです。
今回は妊娠中の女性のストレス解消やパートナーとしての男性に産まれてくる子どもとより強い結びつきを感じさせてくれるパートナーマッサージについて紹介します。
翻訳/安田百重&Miller袴田恵美 1997
パートナーマッサージで愛に満ちた妊娠期間を
ジョアンナ・ナポリターノ
はじめに
この世に新しい命を産み出すことはこれから両親となるカップルにとって、魔法のような、喜びに満ちた、素晴らしい、そして難しい仕事です。
そして、妊娠が、個人としての男女に深い影響を与えるとともに、二人のカップルとしての関係にも影響を与えることは事実です。
妊娠中の女性は、パートナーの男性からのより多くのサポートを求めています。
この時期、女性は疲れやその他の肉体的な不快感、ホルモンの変化などをのりこえなければならないからです。心配や不安、ストレスを感じるでしょうし、また、妊娠や出産、母親になること、自分の仕事、健康、そして、父親との関係などで張り詰めた気持にもなります。
これから父親になろうとする男性は、妊娠中の自分のパートナーに対して、家事を助ける他に何をしていいのかわからない、と感じている人も多いでしょうし、出産の時の自分の役割についてや、一番効果的にパートナーをサポートするのにはどうしたらよいのか心配しているかもしれません。それに、これから産まれてくる赤ちゃんにどんな気持をもつかはっきりしないかも知れませんし、赤ちゃんの存在が自分とパートナーとの関係をどのように変えていくのかととまどっているかもしれません。
夫と私は当然わきあがってくるこんな疑問や不安、喜びと変化を全て経験しました。けれども幸運なことに私たちは、妊娠期間中のマッサージがどれだけ役にたつかということがわかったのです。パートナーマッサージを通じて、私は落ちついてリフレッシュした気分になり、私の妊娠にラルフも参加しているという感じをもつことができたし、また、カップルとしてのきずなも深まり、何よりもこれから産まれてくる子どもとより強い結びつきを感じることができました。
ここで私は皆さんに夫のラルフが13年の経験を持つマッサージ・セラピストであることを言っておかなければなりません。でも、プロのマッサージ・セラピストと結婚しなくたって、マッサージの恩恵は充分受けられるのです。
妊娠期間中のマッサージがもたらす恩恵
●リンパ系や、循環系を通して母親の体から廃棄物を取り除く助けとなります。母親は疲れを吹き飛ばし、よりエネルギッシュになれます。
●血液の循環をよくすることで、母親の心臓の負担を軽くし、血圧を適正な状態に保ちます。
●筋肉の痛み、張りや、凝りなどの不快な症状が和らぎます。
●筋肉の疲れの原因となる乳酸や他の細胞の廃棄物の生成を抑え、取り除く助けとなります。
●母体のホルモンの変化によって起こる欝状態や不安などを和らげます。*
●妊娠中によく経験する背中の痛み、肩凝り、足のつり、頭痛、浮腫(手足や足首等のむくみ)などの様々な不快症状などを軽くします。
●部分的にも全体的にも血行がよくなり、その結果母親と胎児双方の細胞により多くの酸素と栄養を行き渡らせます。つまりママの疲れを和らげて元気を与え、赤ちゃんにとってはいい栄養になるわけです。
●腺からの分泌を促し、ホルモンのレベルを一定に保つのに役立ちます。
●緊張した筋肉をほぐし、ゆるんだ筋肉を正常な状態に戻します。また、筋肉をより柔軟にします。柔軟な筋肉は妊娠期間の最後の3ヵ月と出産時の大きな味方です。
●神経の高ぶりを鎮め、リラックスさせるので、母親は長くぐっすり眠れるようになります。ちなみに、母親がリラックスしてより楽しく健康な妊娠期間を過ごすと、出産もスムーズであることが多いというのは全ての医師が認めるところです。
●スムーズで快適な分娩にするため、それから出産後の体力回復やストレス緩和にも有効です。
これからパパになるあなたのために
思いやりのあるパートナーであり、愛情深い父親であることをどのように伝えるか。
(出産立会いの時にもっと役にたつためにも!)
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