babycom Working Father
「ワーキングファーザー」になるということ
働く母親は、ワーキングマザー。でも、働く父親をワーキングファーザーと呼ばないのは、なぜなのだろう。
男が働くのは当たり前だから(本当?)、子育ての主役は母親だから(本当?)、子供を産むのは女だから。
確かに、女の場合、子育ては妊娠中から始まっている。頭ではなく、体からスタートする。だから、生まれてからもすんなりと、おっぱいをくわえさせたり、寝かしつけたりができるのかもしれない。子育ても、どうしたって最初は男性がアシスタントに回らざるを得ないだろう。
しかし、それはたぶん、ほんの一時期のこと。母親が日常生活や仕事に復帰するころには、子育てに関する意識もノウハウも、男女の差はもっと少なくなっていいはず。
といっても、生活重視型の施策をとる西欧諸国に比べ今の日本では、男がいくら積極的に子育てしたいと思っても、育休をとるのはなかなか勇気がいるし、残業はおろか、上司のお誘いを断ることさえ難しい世の中。
女の方にも問題はある。
一緒に子育てをしようとしている夫を、「私が寝かしつけるから、お茶わん洗っといて」などと、召使のごとくこき使ってはいないだろうか?
自主性を奪っておきながら、「そのくらい自分で判断して。父親なんだから」なんてことを言ってやしないだろうか?
そのせいか、育児=妻の言うことを聞くこと、だと思っているオトコもいる。いつもいつも妻のアシスタントばかりでは、子育ての楽しさを堪能できるはずもないし、親としての主体的な自覚も生まれてこない。
男も育児という社会になれば、女にとっても育児はもっと楽しいものになると思う。例えば、会社の第一号と珍しがられようとも、とりあえず男が育休をとる。それがムリなら、残業をしない日を作る。それも難しいのなら、土日はお父さんが主役の子育てデーにしてみる…。
父親として「生活」と言うものを見直し、もう一度「仕事」というものを位置づけてみてはどうだろうか。
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1人1人の子どもを持つ男が「ワーキングファーザー」であるという意識を持ち、子育てに「協力」するのではなく、主体性と自覚をもって育児を楽しむようになれたら、そこから社会は変わっていくのではないだろうか。
babycom Working Fatherでは、新しい子育ての形や家族のあり方を模索しながら、男も女も子育てすることが難しくない社会-「生活重視型の社会」をめざして、さまざまな意見や考え方を発信ていきたいと思っています。そして、男性の育児休暇や家事への参加など、「家族で行う育児」の具体的な方法を提案していきます。