入浴時以外の時間は
子どもが浴室へ入れないようにすることが基本
シリーズ第4回では、死亡事故につながることが多い「浴槽への転落」を取り上げました。入浴中では
「着替えを取りに行ったり、電話に出たりするわずかの時間、目を離したすきに起こることが多い」とセキスイハイム住宅技術研究所の植竹篤志さん。短時間でも目を離さないこと。これが基本になります。
また、入浴時以外にもいつの間にか浴室に入って事故にあうということも多い。自分たちでできる対策としては、キッチンと同じように
入浴時以外の時間は子どもが浴室へ入れないようにすることが基本となります。
浴室、洗面所の対策
「浴室の扉に、子どもの手が届かない高い位置に外カギをつける。これがカンタンな対策ですね。また、入浴時の転倒も多いのですべらないようにする対策もとりましょう。浴室の床や浴槽には市販の滑り止めのシールを貼ったり、すのこやマットを利用しましょう。また、かみそりで手を切ることもあるので手の届かないところに収納すること。お湯の配管でやけどをしないようにカバーを取り付けることなども忘れずに」と植竹さん。
意外なところではトレイで起こる溺水事故も。ちいさな子どもには便器内の少量の水が命取りになることがあります。
トレイにも外カギをつけるとより安全です。また、洗剤や化粧品が多い洗面室では誤飲に注意。まとめて手の届かないところへ収納するか、戸棚の扉に市販のロックをつけるかで対策を。洗濯機への転落事故防止のため、近くに踏み台になりそうなものは置かないようにしましょう。
ベランダ、窓、階段の対策ときおりニュースで見かける痛ましい事故に、ベランダや階段からの転落があります。
階段からの転落は動きが活発になる1歳から多くなり、2歳、3歳の順に発生件数が増えるそう。寝返り、ハイハイが始まると同時に階段の上下にはベビーフェンスなどの柵を設けるように対策を。また、ベランダからの転落事故の多くは、室外機や植木などを踏み台にして柵を乗り越えてしまった、というケース。
「室外機の近くには近寄らせないよう、フェンスを設けること。踏み台となるようなものは一切置かないことです。同じく、窓下にも足がかりになるような収納などは置かないように」と植竹さん。また
「ベランダの柵の高さは、安全性を考えると1メートル10cmは必要。柵と柵の間に足がかけられるようになっていたり、固定してあるコンクリートの高さなども含めて1メートル10cmの場合などは、実質の高さが低くなってしまうので注意が必要です。子どもを柵に近づかせない、ベランダには出さないなどの注意が必要です」とのこと。
その場合はベランダに通じる開口部の高い位置にもうひとつカギをつけたり、子どもが網戸を開けないようにするストッパーをつけるなどで対策を。
また
「子どもが室内で活発に遊ぶようになると、窓にぶつかり、割れたガラスでケガをする危険性も出てきます。ガラス部分には透明の飛散防止シートを貼ると事故を最小限に防ぐことにつながります」。飛散防止シートは、室内の建具や食器棚にも使え、最近では、紫外線や外からの視線をカットしたり、断熱効果があるものも。地震など災害時のガラスの飛び散りも防止できるので、リビングや子ども部屋などだけでも貼っておくと安心ですね。
指を挟む事故防止
もうひとつ忘れないようにしたいのが、
扉や窓に手や指をはさむなどの事故。大人なら小さなけがで済むことも、小さく細い指をしている赤ちゃんには骨折や切断などの大怪我につながることがあります。子どもが自分で締めてはさむ、というほかにお母さんが後ろについてきている子どもに気がつかず、扉を閉めてしまってはさんだ、というケースもあります。
DIY的な対策としては
「ブレーキのついた引き戸や、バネの働きでゆっくりと締まる扉に付け替えると、大人にとっても安全です。もっと手軽に、ということなら市販されている指はさみ防止グッズを使っても。ドアの上部に取り付けることで小さな隙間をつくるクッションや、ドアと柱の間に取り付ける金具などいろいろ市販されているので、ネットや店頭でチェックしてみましょう」と植竹さん。
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