医療施設とのつきあい方
目指す施設が決まったら
目指す施設が決まったら、健診をかねて訪れる。大きな病院の外来はとても混んでいるため、医師にその病院の方針や考え方を詳しく聞く時間はなかなかとりにくい。
短い外来の診察時間の中で、要領よく質問するために、あらかじめ聞きたいことのポイントをしぼって用意しておこう。
「この病院では夫の立ち合いをやっていますか?」
「会陰切開はどのようなときに行いますか?」
「母子同室は可能ですか?」など、
自分の希望を伝える前に、病院の方針をまず聞く。
いくら時間が短いとはいえ、こうした質問に快く答えてくれない医師は、信頼関係は持ちにくいでかも。内診が乱暴な医師も考えもの。診療時間が短く、詳しく聞けない場合は、診療のあとで助産婦か看護婦に聞く。
医療者との信頼関係
病院では何人もの医師がいて、医師によって考え方や対応の仕方が違う場合がある。たとえば、逆子や高齢出産に対する考え方、予定日が遅れたときの対応の仕方など。担当医と相性が合わないと思われる場合は、次の健診で医師を変えることもできる。受付で申し出てみよう。曜日によって医師が変わることがあるので、事前にかかりたい医師の担当日をチェックすることを忘れずに。
病院や産院を決める際の、ポイントはやはり医療者との信頼関係が一番。○○病院を選ぶのではなく、できれば○○病院の○○医師、あるいは○○助産婦というように、個人を頼って産院を選びたいもの。たとえその人が出産の場にくることができなくても、知っている特定の人がいるというだけで安心感はぐんと増す。信頼できる医師や助産師が見つかれば、出産のとき何か起こっても、その人の判断なら任せることがでる。
希望を伝える
おおよそ出産する施設が決まったら、次に自分たちの希望を伝えるために、バースプランをたててみる。バースプランというのは、どんなお産がしたいのか、というビジョンのこと。本や雑誌、出産準備クラスなどで、情報を得て、チェックしたいポイントをおさえつつ、自分たちの考えをまとめる。出産場所を決めるときのように、紙に書き出してみると、考えがはっきりするかも。
希望を伝えてもそのまま受け入れられない事情もあるでしょうから、そこは相談ということに。医師の多い施設では、出産のときにどの医師が担当になるかわからないので、希望する事項をカルテに書いておいてもらおう。また、医師だけでなく、助産師や看護師などにも希望を話しておくといい。
産院を変えるとき
今までかかっていた施設が、自分に合わないと思ったときは施設を変えることを躊躇することはない。
施設を変えると言い出しにくいときは「里帰り分娩にします」と伝える。これなら相手の気分を害する心配がなくていい。
今までの検査結果は、次の病院でも必要のでできるだけもらうようにする。検査結果がない場合には、次の施設でまた同じ検査をすることもある。