喘息様気管支炎、喘息
台風の時期になり、外来でも年長時の喘息発作の患者さんが増えてきました。
喘息は発作性に起きる(つまり一時的に悪くなる)呼吸困難の病気です。
アレルギー性の病気の一つで、原因はいろいろあり重なったりもするのですが、気管支が細くなり痰が溜まり息がしにくく苦しくなります。
息を吐くときにより苦しくなるのが特徴。
いろいろある要因というのは、たとえがアレルゲン(アレルギーの原因物質)
気象状況、感染、体調、ストレス、気道の過敏性(発作をおこしやすい状態)
などです。
たとえば台風のシーズン、運動会の練習などで疲れて風邪っぽかった時、衣替えでホコリが部屋いっぱいにゼイゼイヒューヒューと発作が起こったなんていうのはよくあるパターンです。
けれどこれは幼児、年長児の話で、赤ちゃんには気管支喘息という診断名をつけることはあまりないのです。ただ、喘息と同じ状況になる赤ちゃんはいます。
喘息様気管支炎という診断名にすることが多いのですが、赤ちゃんはもともと気道が細く、寝ていて咳が上手にできない状態では呼吸状態は悪化しやすくなります。赤ちゃんの喘息様の呼吸状態は、感染(多くはカゼのウイルス)に伴って起こることが多く、その中でも、有名なウイルスにRSウイルスの細気管支炎があり、赤ちゃんにとても重い症状を起すことがあります。もちろん軽い場合の方が多いですけれど。
赤ちゃんの重い呼吸困難を見分けるポイントは、まず全身状態、食べる飲む寝る遊ぶが普通にできるかどうか、咳で何度も吐く、飲みが悪くなる、おしっこの量が減ってきている、というのは要注意です。
顔色が悪い、ぐったり元気がない、唸るような呼吸をする(息を吐くときに)、陥没呼吸(肋骨の間やみぞおち、のどもとがペコペコ呼吸と共にへっこむ)、呼吸数が多い、などがあったら医療機関へすぐ行った方がいいでしょう。
中には陥没呼吸があるのに、機嫌も全身状態もよい、なんてつわものもいるんですが。
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