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カナダ・ケベック州の出産事情
ドクターの選択
私の場合は、妊娠した時点で、ファミリードクターを持っていなかったので、友人の紹介で選びましたが、ファミリードクターがいる人は、紹介してもらえるでしょう。
病院の選択
ドクターは、それぞれの病院専属のようなので、ドクターを選べば、病院が決まるし、病院を選べば、そこで、ドクターもある程度決まると思います。
検査について
初診は妊娠3ヶ月になってからでないと受け付けてもらえません。 エコー検査は通常、妊娠5ヶ月で一回行うだけです。(私は色々ありまして、 6回ほど受けました。ドクターは、内診や、心音検査を行うだけで、血液検査や、 エコーなどは、指定された場所へ行き、そこで受けることになります。私は、羊水検査を受けましたが、これも、ドクターに紹介状を書いてもらい、指定された病院で行いました。
出産費用
検診費、手術費、治療費、その他の検査費などは、無料です。薬代は有料ですが 、保険に入っていれば、それによって、安くなります。ですから、私の場合は、出産費用は薬代、部屋代を除き、すべて無料でした。羊水検査も無料でした。
また、夫の勤務先指定の保険でカバーされていたので、薬代、入院の部屋代は安くなりました。出産した際の病院では、個室をとらなかったので、無料でしたが、再入院した先では、個室をとったので、一日50ドル支払いました。もし、保険がなければ、100ドル支払わなくてはならないところでした。部屋代は、その病院によって違いがあるようです。
出産形態の選択
病院や、ドクターによって、出来る場合と、そうでない場合があるようです。
カナダの保険制度
仕事を持っている人は、勤務先の会社が契約している保険会社の保険が取れるでしょう。幾らくらいかは、その契約によって変わってくるでしょう。
私の出産体験談
私は、帝王切開で出産し、その後、傷口が合併症(ひどい内出血と化膿)を起こしたため再入院をしました。出産した病院は、ドクターから、指定された病院なので、ドクターを選んだ時点で何処の病院で出産するか決まることになります。私は、特に自らよく調べず、夫の友人の紹介などで、ドクターを選び、その結果、病院まで決めてしまうことになってしまいましたが、 もう二度と、あの病院と、ドクターのクリニックに行くことはないと思います。術後の心身共に 疲れはてた私に対する、病院の看護婦達の扱いはひどいものでしたし、差別的だったとも言えます 。痛み止めの薬も、時間どおりにはもらえないし、手術後の晩は、ベットにしみるほど出血がひどかったのですが、シーツも換えてもらえませんでした。
それ以外にも、まだまだありますが、ここでは省きます。 ドクターに、せめて痛み止めくらいは時間通りに欲しいというと、”病院は、家じゃないのよ。”という答えが帰ってきたので、さすがに驚きましたが、とにかく、それでは、精神的にも休まらないし、薬は自分で飲めるから、家に帰ってもいいかと訊くと、”構わない。”ということだったので、3日半で、 退院しました。その時点で、私は、とにかく傷の痛みがひどかったのですが、ドクターは”それは、手術をしたのだからあたりまえだ。”と言って、あまり傷を診ようとはしてくれませんでた。ですから再入院は、 モントリオール市内の、羊水検査を受けた時に印象の良かった、名の通った病院にしました。
そこでは、夫と、生まれたばかりの息子3人で、個室には入れたので、母乳も続けて、あげることが出来、傷口の治療以外にも、色々と気遣って頂きました。私の傷口を診て、みなさんはとっても驚き、同情までされてしまいました。
掲載:1996年 3月