| ホッと一息のティータイムが悪夢に!? 飲食中の「やけど」 |
テーブルまわりで起きやすいやけど
水の事故も多いけど、頻繁に耳にする事故として「やけど」も挙げられます。
2歳以下の乳幼児に多い熱傷による事故の原因は「お茶・コーヒー類」が24.3%、「味噌汁、スープ」が17.4%(平成13年 東京消防庁調べ)。
「母親が赤ちゃんを抱きながらお茶を飲んでいたら、赤ちゃんが手を伸ばしてカップを落とした」「食事の支度中、テーブルによじ登ってお皿を倒した」など、いずれもテーブルの上に置かれた高温の飲食物によるものです。熱いものを飲食するときは赤ちゃんから離れる、食卓へ並べるときには食卓椅子に赤ちゃんを座らせて動き回らないようにしてから、など十分に気をつけたいものです。
■グラフ1
乳幼児の熱傷の原因(432人)
出典:東京消防庁「家庭内における不慮の救急事故平成13年中より」
また、「テーブルやキッチンカウンターに置いた電気ポットを倒した」という例も。
テーブルクロスなどもひっぱりやすいので危険です。赤ちゃんの手の届くところにこうしたクロスや電気コードなどはありませんか?
手に触れるものがあればひっぱってみたくなるのが赤ちゃん。また、手にしたものをなめるのも赤ちゃんによくある行動です。引っ張ると外れるコードを使った家電製品も多いですが、外れたコードの部分をなめる、というのも同じく危険。赤ちゃんのそうした気持ちを考えて、もう一度家のなかをチェックしてみましょう。
冬は低温やけどにも注意して
飲食中ではないですが、やけどといえば寒い季節に登場する加湿器も同じく注意が必要です。
スチーム式加湿器は高温の蒸気が出るのでやけどの原因になります。また、ストーブも依然としてやけどの危険性が高い機器のひとつです。これらには市販のフェンスを設け近づけないようにするとよいでしょう。
また、低温やけども注意が必要。ホットカーペット、床暖房、電気毛布など加温する機器に長時間触れていると低温やけどを起こすことがあります。これらは長時間かけてゆっくりと起こるため、皮膚の深い部分までやけどが達します。
断熱気密性の悪い住宅では、冬の暖房時に上下温度差が発生するため、下の方が冷えてしまうことがありますが、寒いからといってあまりこれらの器具を高温にすることは避けましょう。一般に皮膚の温度が40℃以上になると低温やけどが起こるといわれています。状況にもよりますが、熱の蓄積なども考慮すると、30℃程度以上の温度には長時間触れないほうが安全といえます。ファンヒーターなどの温風に長時間曝されているのも危険で、死亡事故が報告されています。
やけどは気がついたとき、すぐの手当てが必要です。衣服は着たまま、急いで冷水をかけ、やけどの範囲が広かったり深い場合は、患部を冷やしながら病院へ向かいましょう。水ぶくれはやぶれないように注意し、消毒した布で覆い、冷やすようにします。
また、はさまれも多い事故です。扉を開け閉めして遊んでいて指を挟んだ、お母さんのあとを追ってきてドアに手をはさんだ、お兄ちゃんに扉を閉められてはさんだなども多く起こる事故。重い玄関ドアなどの場合には大きな怪我につながりますから、これらに対する注意も忘れずに。
転落・転倒、やけどを起こさないためのチェックポイント
1 転倒対策の第一歩は家のなかの整理整頓
2 赤ちゃんがよじ登れるところは極力つくらない
3 お風呂に残り湯はためない
4 赤ちゃんがひっぱれるものは室内から排除
5 熱い飲み物、食べ物は手の届かないところへ置く