子育ての日々、気分は沈みがち
1才8ケ月の女の子の母親、専業主婦、30才です。夫はとてもいいパパですが、帰宅が遅いことが多くて、休みの日しか子どもと遊ぶことができません。子どもはかわいいですし、愛情をもって母親が育てるのが一番いい、と私は考えているのですが、それでもなんだか夫ばかりが好きなことをしているようで、楽しいはずの子育ての日々も沈みがち。最近、子どもがよその子とうまく遊べなくなって、余計預けることができなくなってしまいました。母親として笑顔で子どもにつきあえていない自分が、とてもいやです。

とってもまじめなお母さんなんですね。かわいい子どもとやさしい夫に囲まれて、幸せな生活を送っているはずなのに、いつのころからか笑顔が少なくなっている自分に気がついてしまったのでしょうか。
子どもは母親が育てるのがベスト、主婦は家の仕事をするのがベスト、と母や妻という立場のアイデンティティを自分でつくげてしまっているのではないでしょうか。
人間は知らないあいだに社会や文化に「こうあるべき」「これが一般的」というモデルを条件づけられてしまっているものです。実際は、母親であろうと妻であろうと、人がいるだけ生き方はさまざまあるはずです。子どもを愛することと、24時間ずっと子どものめんどうを見なければならないということとは違います。
家族のために自分の時間を捧げる、というのは一見、美しく見えるかもしれませんが、それによって母親の笑顔が失われてしまうようであれば、結果として子どもや夫にとっては幸せなこととはいえません。
母親、妻は家庭の中では大きい存在です。その人が幸せを感じられるような環境を、まず考えてみてもいいのではないでしょうか。
( 答えた人:きくちさかえ /マタニティ・コーディネーター)