母乳とダイオキシン
母乳とダイオキシンについてお尋ねします。詳しく勉強していないので、良く分からないのですが、最近ダイオキシンのことが良く話題に上っていますね。母乳がいかに赤ちゃんにとって良いかということは、よくわかっています。
でも、ダイオキシンがいかに恐いものであるかということを考えると、このまま母乳を飲ませていても大丈夫なのか考えてしまいます。ご意見をお願いします。

最近調査された母乳中ダイオキシン濃度が、厚生省の許容量の7倍だったという報道がありました。『授乳期間は短期間だから必ずしも危険とは言えない』というような厚生省の見解でした。ダイオキシンが体内に蓄積されるとなかなか排泄されることはなく、生後1年間で蓄積された分にその後プラスアロファされてゆくわけですから、ダイオキシン摂取の結果として知られている、発癌性、催奇形性、子宮内膜症、精子減少、アトピー性皮膚炎などの影響が、今後世代が下るにつれて深刻化してゆくことも考えられます。
現実に子宮内膜症の発生頻度は、最近二十年間で激増していることは確かです。
母乳中ダイオキシン濃度には個人差が大きいので、各人の母乳がどの程度汚染されているかちゃんと調べてみることが必要だと思います。現在の1検体当たりの検査費用はあまりに高額(40万〜60万円)なので、これを早急に何とかしてもらいたいと思います。
需要が高いので、多分数年以内に安くなる見込みだそうですが…。
( 答えた人:山崎輝行先生/飯田市立病院産婦人科/BC Message Boardより'98/5)