フォローアップミルクについて
9ヶ月半になります。まだ普通のミルクを飲ませていますが、フォローアップミルクに変えた方がよいのでしょうか。
離乳食は一日3回食べていますが、量はまちまちです。
体が標準よりも小さめ(体重8200gぐらい)なので、栄養が足りているのかどうか考えてしまいます。

フォローアップミルクと一般の粉ミルクとの違いは、脂肪が少なくたんぱく質や糖質が多い、鉄分やビタミンが添加されているなどです。エネルギーはほぼ同じ。フォローアップミルクは、あくまで牛乳の替わりに飲ませるものであって、母乳や一般の粉ミルクの代わりになるようなものではありません。
母乳はだんだんにその成分がなくなっていくと言われていますが、その変化は初乳から末期乳にかけて45→25μg/100mlで、栄養がまったくなくなってしまうというわけではありません。
母乳の赤ちゃんはミルクの子より貧血になるケースが多いと言われることがありますが、普通に食事をして暮らしていれば栄養過多なこの現代ですから、鉄分不足はそんなに気にしなくても大丈夫なのではないでしょうか。とはいえ、離乳食や母乳の元である母親の食事で鉄分を補うことも考えておきたいものです。
鉄分の補い方は、離乳食では子どもが食べやすい、きな粉やレバーペーストやお豆腐。もっと食べられるようになってくれば、魚の血合いの部分やアレルギーがなければ加熱した卵の黄身など。貝のおつゆも鉄分が溶け出てるのでおすすめです。青菜のきざんだものも、味噌汁など汁物だと結構食べたりします。9ヶ月半で、8200gというのは、栄養不足を考える体重ではありません。フォローアップミルクに代えてもいい月齢ではありますが、母乳とさほどエネルギー成分は変わらないですから、フォローアップミルクに代えたからと言って体重が増えるかどうかはわかりません。
体重の標準はあくまでも標準、目安です。それ以上だと安心というものではなく、体重は重いほどよい、というものでもありません。
食事は栄養価だけを考えず、バランスと食べる楽しみを大切にしたいものです。
( 答えた人:佐山佳子さん/小児科医)