おねしょをさせないために
3才過ぎても夜中におっぱいを飲みにきます。そのせいかおねしょをほとんど毎日します。おねしょをさせないためにおっぱいをやめようと思っていますがいかがでしょうか。

乳離れの時期を子供の意思で決めようと考えて今まで育ててこられたようにお見受けします。このような子育てでは3才でも4才でも夜中におっぱいを飲んでいる子はたくさんいます。子供の活動範囲がどんどん広がり、精神的にも目覚ましく成長するこの時期に、生まれた時から空腹を満たし、安心をもらった安住の場所をなお持っている子はどんなに幸せなことでしょう。
夜中に大好きなお母さんからいっぱいエネルギー「生きる力」をもらって翌日また力強く新しい世界に飛び出しているように思います。そのおっぱいもいつの日か必要としなくなる日がやってきます。自分の意思で、自分の足で、お母さんのふところから一歩ずつ前進するのですからなんとすばらしいことでしょう。
さて、ご質問の方はおねしょでかなりお困りのようですね。おねしょがなくなる時期は大変個人差があります。思春期近くまでおねしょが続く人も時々おられます。頻回におしっこに行く子(おしっこが近い)や眠りの深い子は夜中のおしっこがなかなか取れません。おっしゃるように飲む水分を控え、膀胱にたまる量を少なくすると、もしかしたらおねしょが少なくなるかもしれませんが、あまり変わらないという可能性も今までの経験上、充分あります。
おねしょが続く時はおねしょをしても困らないように防水シーツやおむつで対応しながら、あせらず気にせず、気長に待ってあげる事です。おねしょがなくなるのが少し早くなるかもしれないと期待してお子さんの至福のおっぱいタイムをやめてしまうのはもったいない気がするのですが、どうでしょう。
物心ついてからのおねしょは本人が一番屈辱を感じています。自分の意思ではどうすることもできないのですから…。そんな時お母さんが叱ったり落胆していると子供はどうしてよいか分からなくなってしまいます。自分の恥ずかしいところをいつも黙ってかばってくれるお母さんの姿は子供心にもきっとお母さんへの深いきずなとして焼きつくことと思います。
( 答えた人:永原郁子さん/マナ助産院助産婦/'97/12)