ぞうくんのさんぽ
なかのまさたか/作 なかのひろたか/レタリング 福音館書店 ¥972-
ひとりのさんぽは好きですか?友達とのさんぽの方が好きですか?
ぞうくんは、さんぽで友達のかばくんに会えて嬉しかった。それでさんぽに誘うの。
「せなかにのせてくれるなら、いってもいいよ」とかばくん。
こういう人間っているいる。いったい自分は行きたいのか行きたくないのか、
どうなんだ?と思って笑えてしまう。
そして「いいとも」と答え、背中にかばを乗せて歩きだすぞうくん。
こういう人間もいるいる。(笑)
子どもは繰り返しのある絵本が好き。この次はどう来るんだろうと、小さい子ながら、
わくわくして考える。かばの上にわにが乗り、その上にまたかめが乗り、おもたくておも
たくて、とうとうみんな池の中に「どっぼーん」と落っこちて、この話はおしまい。
夜、布団にシーツをかけていると、息子が背中に乗ってきた。忙しいので相手をしない
でいると、敵も考える。今度はぬいぐるみを2つ持って現れ、再び私の背中に乗り、
自分の上にぬいぐるみをひとつ乗せ、もうひとつ乗せたいがうまくいかず、嘆く嘆く。
「いっしょにいこう」と言って手を添えてやり、布団の池に「どっぼーん」
これで満足したみたい。
(文;森 ひろえ)