バムとケロのさむいあさ
島田ゆか/作 文渓堂 ¥1,620-
いちいち可愛い。いちいちおもしろい。
犬のバムとかえるのケロちゃんが住む、
家の中の何もかも。
何よりおもちゃ。そしてインテリア。
お風呂のシャンプーの容器に至るまで。
例えば、どのページにもいる小さな犬。
まるで生きてるぬいぐるみみたいに、
部屋のどこかで、なにかしている。
それを確認しなければ気がすまないので、
親がさっさと次のページにいこうとすると、
子どもの「待った」がかかるのだ。
ある日池に行くと、あひるが凍りついていた。
氷ごと家に連れてきて、お風呂に入れるバムとケロ。
それから3人で楽しく過ごすんだけど、
極め付けはトイレットペーパーぐるぐる巻き遊び。
部屋の中のなにもかも、ぐるぐるぐるぐる。
他のシリーズは、
ド−ナツ揚げる油はね完全防備もスバラシイ
「バムとケロのにちようび」
組み立て式飛行機で空を飛ぶ
「バムとケロのそらのたび」
愉快なお店が並ぶ町の
「バムとケロのおかいもの」
バムの表情が「コワイ」と言ってた息子も
この頃やっとバムケロの魅力に気付いたらしく、
あきもせず、読み手の私を必要ともせず、
じーっと絵を見つめたままだ。
(文;森 ひろえ)