せんたくかあちゃん
さとうわきこ/作 福音館書店 ¥972-
洗濯物を洗濯機に入れてスイッチオン!
干して、乾いたらたたんでタンスにしまうという作業はかわらないとしても、
洗濯そのものが大変だなんて、今の子どもたちは、きっと夢にも思ってないよね。
時間に追われながらも、赤ちゃんのオムツを手で洗う時、
面倒ではあったけど、あれは一種のストレス解消だったように思う。
脱水だけは洗濯機にお願いするけど、パリッと乾いた白いオムツを手にとると、
「またよろしくね」と、オムツに愛着がわいてきたりするから、何とも不思議。
さて、「せんたくものほしたあとは ラムネのんだみたいにすっきりするねえ」
という名セリフをはいたこのせんたくかあちゃん。
腕まくりするその姿もたくましく、なんでもかんでも洗っちゃう。
そして、庭にはりめぐらしたロ−プに、ゴ−カイに干された洗濯物。
その中には、猫も犬も子どもも、洗濯バサミでとめられて!
夏、私は浴槽に残り湯を少しにして、洗濯物を放りこみ、
その上に子どもも裸にして放りこんだ。「踊れ踊れ」
子どもは吠えながら踊り、せんたくごっこにおみせやさんごっこ。
気が済むころには、洗濯物も浴槽もキレイになっている。
そして、よく寝てくれる。
う−ん、これはスバラシイ。
(文;森 ひろえ)