ころころころ
元永定正/作 福音館書店 ¥972-
この本ね、後ろに「幼児絵本シリーズ 2才〜4才むき」って書いてあるの。
これを見て、赤ちゃんのいる人が手に取らなくなることもあるかと思うともったいない。
実にもったいない。
赤ちゃんは、小さいものを見つける(そして口に入れる)名人。
まるいものも大好き。
りんごもまる。おにぎりも何となくまる。おっぱいもまる。
おかあさんの顔も目もまる。(…たいていの時はですけど)
そのちいさな色とりどりのまる(いろだま)が、ころころころと冒険を始める。
かいだんみちあり、さかみちあり、でこぼこみちあり、どんな道もころころころ。
それはどんなところもハイハイで行こうとする赤ちゃんの共感を得るのか?
人差し指で、丹念にころころころを追い続ける。
読む人は、時に「ころころころ」を絵本から飛び出させ、
赤ちゃんの体の上を指で進みながら、
「○○ちゃんみち ころころころ」とやってみるのもいい。
これを喜ばない子はいないと思うけど。
(文;森 ひろえ)