さつまのおいも
中川ひろたか/文 村上康成/絵 童心社 ¥1,404-
小さい子どもたちといもほりに行った畑。
「さあ、おいもはどこにあるでしょう」
みんな一瞬固まってしまった。
あるのは緑の葉っぱだけ。葉っぱをめくってみる子もいる。
ツルを引っ張って現れる姿には、いつもながら感激してしまう。
おいもは土の中で何をしているんだろう。
ごはんも食べれば運動もする・・・・
この本が描くその暮らしぶりに、子どもたちはいつも爆笑だ。
土の上で、いつも目に見えて成長していく野菜と、
土の中で、人知れず大きくなっていく野菜・・・。
子どもの体は目に見えて成長していくけど、
目には見えないところで育っていく心・・・。
「こ−んなところにかくれとったんかあ」
土の中から現れたさつまいもに話しかけていた子ども。
いつか自分の中のいろんな形に気づく時がくるんだろうな。
ピーマン村の絵本たち(全12巻)は、幼稚園・保育園での生活を描いた全12
冊。
「さつまのおいも」はその10月版。
(文;森 ひろえ)