薬を飲んでいるとき、おっぱいをあげてもよいでしょうか
10カ月の子供を育てていますが、親が熱を出したときや薬を飲んでいるときおっぱいをあげてもいいですか。
発熱の原因もいろいろですが、特殊な隔離を必要とするような病気以外はおっぱいを止めることはありません。よく相談を受けるのは、風邪や乳腺炎による発熱時の授乳についてですが、風邪は空気感染ですので、お母さんと赤ちゃんが同じ所にいるならむしろ、免疫を含んでいる母乳を続けたほうがうつりにくいですし、うつったとしてもお母さんの身体に作られた抗体を母乳を通して与えることができるので治りやすいとも考えられます。
乳腺炎の場合もどんどん赤ちゃんにおっぱいを飲んでもらうことで乳腺を治します。
また、薬を飲んでいるときの授乳ですが、ホルモン系のお薬や精神科で使われるお薬など、特殊なお薬を除いて、通常使われる解熱剤、風邪薬、便秘薬、胃腸薬は、授乳中のお母さんが服用しても心配はいりません。微量ながら、母乳にも、お薬が出ますが、赤ちゃんへの影響は考えなくても良いでしょう。気になるようでしたら、服用前に授乳するとか、お薬の血中濃度がもっとも高くなる服用後1〜2時間の授乳は避けられたらどうでしょう。また日頃から、お薬に頼らない身体作りを心掛けられるのも大切なことと思います。
一時的にしろ母乳を中止するのは、母子にとって、大変なことです。お母さんの病気のときはなおさらですし、その後の分泌不良や乳腺炎の原因にもなります。このようなときにこそおっぱいをたっぷりあげてのりきって下さい。
( 答えた人:永原郁子さん/マナ助産院助産婦/'97/12)