新生児黄疸
生後20日目の女の子ですが、生まれて3日目から黄疸が出始めたのですが、今でも消えません。医師から母乳を止めるように言われたのですが、母乳だけで体重も順調に増えているので、ミルクに切り替えるのに抵抗があります。どうしたらよいでしょう。
ほとんどの赤ちゃんは生後3日目から1週間ほどの間に生理的な黄疸が出ます。程度の差は様々ですし、消えていく時期も2〜4週間と長引くこともあります。
母乳で育っている赤ちゃんは長引くことが多いのですが、このような母乳性黄疸の場合は長引いても問題はありません。その場合、ミルクに切り替えると早くなくなるのは確かですが、飲みもよく、体重も増え、黄疸に増強傾向がないのであれば、このまま様子を見られてもよいと思います。
病的な黄疸ではなく、母乳性黄疸であることを確かめるために、母乳をやめて、ミルクに切り替えるということは一時的にしても、赤ちゃんへの心身の影響や乳房のトラブルなどを考えると、けして得策ではありません。
ご質問の方も、たぶん母乳性黄疸との診断をされていると思われますので、先生に母乳をやめたくないことを相談されてはどうでしょうか。
また、黄疸の原因であるビリルビンは皮膚に光を当てると分解されます。光線療法という言葉を耳にされた方も多いと思いますが、太陽の光でも十分効果があります。ガラス越しでいいですから、胸や背中に光を当ててみるものいいと思います。
余談ですが、初乳をしっかり飲ませると黄疸は少ないというデータもあります。マナ助産院では、ミルク、糖水を一切足しませんので、初乳をしっかり飲ませます。今までに(4年間に約150人)治療が必要だった赤ちゃんはひとりもいらっしゃいませんでした。黄疸を長引かせる母乳。でも、初乳をたくさん飲んだ赤ちゃんは黄疸が少ない! 不思議ですね。
( 答えた人:永原郁子さん/マナ助産院助産婦/'97/12)